稲富淳輔
光と灰 Ray of hope, and Ash
2021年10月30日(土) − 11月14日(日)

「美しい」に向かう道すがらにあるもの。稲富淳輔の精神世界の中で、生まれては消える「光と灰」のかたち。積み上げては壊し、また組み立てられるコンポジション。無垢なもの、純粋、光の中にあるもの、そういうものの結晶のような存在として評されてきた彼の作品は、混沌や緊張、夜の帳の気配を纏うことで、より一層深まった白の表現となった。地に這いながら、天に昇りゆくような、力強い作品群に対峙し、いま、稲富淳輔の視線の先にある、美しさの深淵を覗く。
GALLERY crossing 黒元 実紗
そこには
ハラハラハラと灰が落ちてくる
柔く、光も射している
そこでは
灰と光が融け合って
美しい何かになってくれる
束の間、それは留まり
またハラハラと柔く消えゆく
灰は止めどなく落ち
光はいつでもそこにある
美しいものが次々と現れ、消えてゆく
ぼくは、口惜しいような
誇らしいような気持ちで
それを見ている
大切なものを大切にするための世界が
ぼくの中にそうやって在る
稲富淳輔
PROFILE
稲富淳輔
1981年 大阪生まれ
2007年 京都造形芸術大学大学院修士課程修了
現在 大阪府にて製作
INFORMATION
稲富淳輔
光と灰 Ray of hope, and Ash
2021年10月30日(土)- 11月14日(日)
13:00 - 18:00
休廊日:火曜定休
作家在廊日:10月30日(土)
今後の展覧会スケジュール
12月11日(土)〜12月26日(日) 打田 翠