熊谷峻

Melting pot

2022年08月27日(土) ー 09月14日(水)

熊谷峻 2022, ガラス、土、金属 , φ25.5×H20cm

煮えたぎる坩堝(るつぼ)の中で、溶け合い、重なり合うことで満ちる物語。熊谷峻の作品が持つカオティックな表情は、溶けたガラスに土や金属という異素材が混ざり、重なりあった複雑さによって作られる。高温の窯の中で中空の石膏型に流れ込むガラスは、流動の軌跡を描きながら空白を満たし、表面に焼き付いた土はガラスの持つ明快さを覆い隠す代わりに、混沌とした時間的美しさを付与する。 土や金属という異素材を、ひとつの造形の中に共存させることについて「異物が共存して形作られる行為自体が美しい」と話す熊谷。時間や流動のエネルギーという、さまざまな偶然が複雑に重なり合った宇宙的感覚を表現する喜びは、彼の創造性の原点と言えるだろう。 自らの意思を超えた景色を見たいという祈りを抱え、現象との対話によって作られる作品は、その内側に力強い光を湛え、物語を帯びて私たちに語りかける。

GALLERY crossing 黒元 実紗

熊谷峻 2022, ガラス、土、金属 , 31.5×22×H15.5cm
熊谷峻 2022, ガラス、土、金属 , φ11.5×H17cm
熊谷峻 2022, ガラス、土、金属 , φ18×H16cm
熊谷峻 2022, ガラス、土、金属 , φ25×H20cm
熊谷峻 2022, ガラス、土、金属 , φ20×H16cm
熊谷峻 2022, ガラス、土、金属 , φ25.5×H20cm

PROFILE

熊谷 峻
1983年 秋田県生まれ。2006年 秋田でガラスを学ぶ。2012-16年 富山ガラス工房所属。2017年 秋田に戻り制作を行う。GALLERY crossingでの主な個展:2019年「祈りの痕跡」、2020年「Vessels Brimming with Light. 光を湛える壺」

INFORMATION

熊谷 峻
Melting pot

2022年8月27日(土)- 9月14日(水)
土日11:30-18:00 平日13:00-18:00
休廊日: 8/31(水) 9/1(木) 8(木)

RELATED EVENT

◉アーティストトーク

8.27(土) 14:00~ [予約不要]
熊谷峻が来廊し、制作のインスピレーションや作品について公開インタビュー形式でお話しします。ぜひお越しください。

今後の展覧会スケジュール

10月1日(土)~ 10月16日(日) アラーナ・ウィルソン(陶)
11月5日(土)〜11月29日(日) 山西 杏奈(木彫)
12月10日(土)〜12月25日(日) 光井 威善(ガラス)

林志保

Biomorphic

2022年07月16日(土) ー 08月05日(金)

林志保 2022, Biomorphic

GALLERY crossing7月より新たな場所に移転し、オープニングエキシビジョンとして林志保の個展「Biomorphic(バイオモーフィック)」を開催いたします。本展は、昨年開催した同タイトルの個展の続編として、作家が新たに取り組む「壺」を主題とした最新作と、近年制作する立体作品の新・近作を交えた構成で展示いたします。

林志保は、自然物の造形をインスピレーションに、 曲面の揺らぎとそれらの増幅をモチーフとした立体を制作しています。釉薬を使わずに炭化焼成によって表現される深い黒の表情や、独特の質感を持つ美しい白の釉薬、これらが生み出すモノトーンの視覚的効果は作家が取組むテーマに奥行きを与え、作品の有機的なフォルムと質感は見る人にある種の身体的親近感を呼び起こします。近年、実用器から距離をとるように制作を続けてきた彼女が新たに取り組む「壺」という主題では、内側に何かをはらむようにムーブメントを与えられた壺が不思議な生命力を宿し、「壺」というプリミティブで普遍的な存在の持つ抗えない魅力と相まって鑑賞者を誘うでしょう。林志保が作る世界観の新たな展開をご高覧ください。

GALLERY crossing 黒元 実紗

林志保 2022, Biomorphic
林志保 2022, Biomorphic
林志保 2022, Biomorphic
林志保 2022, Biomorphic
林志保 2022, Biomorphic
林志保 2022, Biomorphic

PROFILE

林 志保
1984年 兵庫県神戸市生まれ。2008年 京都市立芸術大学 工芸科漆工専攻 卒業。2014年 多治見市陶磁器意匠研究所修了。現在、岐阜県多治見市にて製作を行う。GALLERY crossingでの過去の展覧会:2021年「Biomorphic」、2019年「Curiosity」、2018年「いれもの」(二人展)、2017年「Soil」

INFORMATION

林志保
Biomorphic

2022年7月16日(土)- 8月5日(金)
11:30 - 18:00
休廊日:7/21(木)27(水)28(木)8/2(火)

RELATED EVENT

ギャラリー移転のご案内

GALLERY crossingは7月16日より新たな場所に移転いたします。新空間は、旧建物より西へ徒歩1分。江戸に栄えた中山道の交差点に位置する木造二階建をリノベーションしたホワイトキューブです。今回の改装に際して、加藤駿介氏(Nota&design)、横山将基氏(TAB)のデザイン・設計により、今改めてこの場所にギャラリーを開くことへの同時代的な価値観を形にすることを試みました。どうぞこの機会に足をお運びください。

今後の展覧会スケジュール

8月27日(土)~ 9月14日(水) 熊谷 峻(ガラス)
10月1日(土)~ 10月16日(日) アラーナ・ウィルソン(陶)
11月5日(土)〜11月29日(日) 山西 杏奈(木彫)
12月10日(土)〜12月25日(日) 光井 威善(ガラス)

吉田紳平

For example, it is the wind against your cheek
たとえば、それはあなたの頬に当たる風

2022年05月28日(土) ー 06月12日(日)

「The sea was smooth, free from waves」 海は波がなく、穏やかだった, 2022, 455×380mm

GALLERY crossingでは初となる、吉田紳平の個展を開催いたします。奈良出身の画家、吉田紳平は、自身の祖母の死をきっかけに描き始めたという、ファウンドフォトを用いたポートレイトを主軸に制作を続けるアーティストです。「For example, it is the wind against your cheek たとえば、それはあなたの頬に当たる風」と題された本展は、この数ヶ月の間に描かれた10点ほどの作品と、インスタレーションで構成される予定です。

吉田の描く、知っているような知らない誰かの面影。色鉛筆で描かれた朧げな印象に、ふとピントが会った時、鑑賞者の意識は絵画の精神世界に誘われ、感覚の扉が静かに開かれる。その時、私たちは存在する事、見ること、聴くこと、記憶すること、自身と他者の存在についての美しく親密な問いかけに出会うだろう。

黒元実紗 GALLERY crossing

「For example, you see a quiet night in your eyes」 たとえば、あなたの目には静かな夜が映っている、2022、320×410mm
「You are standing by the window」 窓辺にはあなたが立っている、2022、270×270mm
「For example, it is the wind against your cheek」 たとえば、それはあなたの頬に当たる風、2022、530×910mm

PROFILE

吉田紳平(よしだ・しんぺい)
1992年 奈良県生まれ。
2014年 京都造形芸術大学洋画コース卒業。

個展歴
2019年 「There was a silent night on my side」Artist in Residence Program (FRISE /ハンブルク)、2019年「The body is only a house of words and memories‒肉体は言葉と思い出の家にすぎない」、白金五丁目アワード アート部門・ファイナリスト展 (OFS Gallery /東京)、2021年「That star at night is closer than you think -夜のあの星は、あなたが思うよりも近くにある」(keiokairai gallery /京都)、2021年「Blick der Imagination-空想のまなざし 」(Mikiko Sato gallery /ハンブルク)

INFORMATION

吉田 紳平
For example, it is the wind against your cheek
たとえば、それはあなたの頬に当たる風

2022年5月28日(土)- 6月12日(日)
13:00 - 18:00
休廊日:火曜定休
作家在廊日:5月28日(土)

渡辺隆之

Earth collection 2022 ;
たとえその形が失われても、そこに絶えず存在するものはなんだろう。

2022年04月16日(土) ー 05月01日(日)

渡辺隆之 Earth collection 2022

静岡県伊豆の国市の山中で作陶するアーティスト、渡辺隆之。自ら土を掘り、集めた薪で窯を炊き、生きることの循環の中で「やきもの」を制作しながら国内外のギャラリーで作品を発表している。2020GALLERY crossingでも発表した植物を素材にした作品群「のはら」や、拾い集めた土塊を焼成した「かけら」、大地の窪みの形をコピーした「くぼみ」など、一般的な陶芸家の枠にとらわれない表現は彼の考える「やきもの=生きること」への問いかけであり、生涯をかけた実験のような行為でもある。

今回は、Earth collection 2022と題し、渡辺隆之の今これからの視座を共有する場として、展覧会を開催します。自身の作品について『木陰の昼寝の木漏れ日や、微風みたいにさやさやと、じわじわ伝わったら嬉しい』という渡辺隆之の今への問いかけ。それは決して正解を求めるものではないが、身辺に置き、あるがままを自然に見ることで、少しづつ理解する楽しさを与えてくれる造形物である。

黒元実紗 GALLERY crossing

渡辺隆之 Earth collection 2022
渡辺隆之 Earth collection 2022
渡辺隆之 Earth collection 2022
渡辺隆之 Earth collection 2022

PROFILE

渡辺隆之
1981年静岡県生まれ。2000年やきものをはじめる。陶芸研究者の芳村俊一に出会い土への関心を深め、アジア各国で土器での生活や量産陶器を学ぶ。2005年より陶芸家・黒田泰蔵のもとで働いた後、アジア7カ国の土器文化を巡り南伊豆に移住。自ら土を掘り、薪窯をつくり、本格的制作を始める。2018年同県伊豆の国市に暮らしと制作の場ををうつす。

INFORMATION

渡辺隆之
Earth collection 2022 ;
たとえその形が失われても、
そこに絶えず存在するものはなんだろう。

2022年4月16日(土)- 5月1日(日)
13:00 - 18:00
休廊日:火曜定休
作家在廊日:4月16日(土)、17日(日)

今後の展覧会スケジュール

2022年 5月28日(土) 〜6月12日(日) 吉田紳平

阿曽藍人

Heavy void

2022年03月12日(土) ー 03月27日(日)

阿曽藍人 2022

阿曽藍人は、土器というやきものをメディアに、空間と感覚の関わりについて関心を持っている。彼は土を捏ね、中空の立体を作る過程で、その内部にある見えない空間へアプローチするように造形するという。うつわから派生したというこれらの凹凸を持ったかたちは、その造形の内側に圧縮された空間を内包している。野焼きによって焼かれた土は、土器特有の野趣を纏い、また、黒く磨かれた土塊は空間に重厚な質感を与える。見るものの内なる感情を引き摺り出すような重力を持ち、見えない空間への想像力を内包する土の造形物。つい触れたくなるような柔らさと、力強さを持つ、その魅力に触れていただきたい。

本展では、野焼きによって制作された土器、泥を焼成した陶板による平面作品と共に、黒陶による新作を展示します。人々の価値観が大きく変化し、これまでと異なる生活様式が営まれるいま。こういう時代だからこそ、この展覧会が身体感覚を開き、空間に触れるというプリミティブな感覚に目覚める機会となれば幸いです。

GALLERY crossing 黒元 実紗

阿曽藍人 2022
阿曽藍人 2022
阿曽藍人 2022
阿曽藍人 2022
阿曽藍人 2022

PROFILE

阿曽藍人(あそ・らんど)
1983年 奈良県生まれ
2009年 金沢美術工芸大学大学院修士課程 美術工芸研究科 陶磁コース修了
2010年 常滑市立陶芸研究所修了
2022年 現在、岐阜県美濃加茂市にて制作

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(2015)
愛知県陶磁美術館(2015)
美濃加茂市民ミュージアム(2021)

INFORMATION

阿曽藍人
Heavy void

2022年3月12日(土)- 3月27日(日)
13:00 - 18:00
休廊日:火曜定休
作家在廊日:3月12日(土)

今後の展覧会スケジュール

2022年 4月16日(土) 〜5月1日(日) 渡辺隆之
2022年 5月28日(土) 〜6月12日(日) 吉田紳平

林亜希子

A_LIGHT

2022年01月15日(土) ー 01月30日(日)

林亜希子 "screwed work" 2022

手吹きガラスの透明感、たおやかなプロポーションと、相反するインダストリアルな部品の組み合わせがつくる緊張感 − ガラス作家・林亜希子と次回の個展について打ち合わせを重ねながら、10年程前の彼女の作品がずっと記憶の端に残っていた。それは現在では制作されていないスタンドライト型の作品で、私が最も彼女らしいと思った作品のひとつだった。

今回の個展でご紹介する新作「screwed work」は、作家自身が10年程前に発表し、以降制作されていなかった作品ををベースに、新たに制作されたものです。プロダクトとしての完璧な安全性や利便性などのセオリーにとらわれず、作家自身の「これが作りたい」という美しさを優先した作品は、使い手を選ぶアートピースとして、台数限定のエディションナンバー入りで制作されます。ひとつひとつ異なるフォルム、美しいバランス、インダストリアルな工業部品とガラスの柔らかさの共存するデザインなど、ガラス作家・林亜希子のこだわりを存分にお楽しみいただける作品となりました。

林亜希子のこれまでの技術の研鑽と、制作物に対する美意識の変化が現れたアートピースとして、再びこの作品をご紹介できるのを嬉しく思います。繊細な部分のある作品ですので、会期中はギャラリー店頭での販売・当日のお渡しを予定しています。展覧会には、定番のTable Light各色、Lens、Vaseなどの作品も並びます。年始のお忙しい時期とは思いますが、ぜひこの機会にギャラリーに足をお運びいただけましたら幸いです。

GALLERY crossing  黒元 実紗

林亜希子 "screwed work" 2022
林亜希子 "screwed work" 2022
林亜希子 "screwed work" 2022
林亜希子 "screwed work" 2022
林亜希子 "screwed work" 2022

PROFILE

林亜希子
1997年〜2002年 大阪府大阪市 朝日硝子製作所勤務。
2002年〜2008年 大阪府和泉市 fresco勤務。
2010年より岐阜県美濃加茂市にガラス工房qualia-glassworksを構え、吹きガラスによる制作を行う。

INFORMATION

林亜希子
A_LIGHT

2022年1月15日(土)- 1月30日(日)
13:00 - 18:00
休廊日:火曜定休
作家在廊日:1月15日(土)

今後の展覧会スケジュール

2月23日(水)- 2月27日(日) SOMA 川合優 Pop-up show
3月12日(土)- 3月27日(日) 阿曽藍人